アパレルショップ店員に聞く 一日のスケジュールと仕事内容
こんにちは!アパレル・食品販売のお仕事をご紹介している東商のブログ担当です!
アパレル販売員の仕事内容といえば、思い浮かぶのは接客販売ですよね。
でも実際はそれ以外にも、じつにたくさんの業務をこなしているのです。
今回は、アパレルショップ店員の一日のスケジュールとそれぞれの仕事内容について解説したいと思います。
清掃
アパレルショップの一日は清掃業務から始まります。
お店によっては閉店後に行うところもあるため、それぞれのショップに合わせての実施を。
掃除機やフロアモップで床のほこりを取り除き、フィッティングルーム内も清掃。
棚やラック、カウンターまわりのほこりはハンディモップで、ガラスケースや鏡、カウンターの上はガラスクリーナーを使って手垢汚れを拭き取ります。
また。近年のコロナ禍においてはカウンターの上だけではなく、金銭授受に使用するカルトンやクレジット端末、電話機、筆記用具などの事務用品も清掃し、消毒作業も行いましょう。
着替え・身だしなみチェック
制服やシーズンユニフォームが貸与される場合や私服で通勤しているスタッフは、開店前に着替えるケースもあります。
シーズンユニフォームとは、季節やイベントに合わせてスタッフ自らが打ち出し商品を着用すること。
ブランドやメーカーによっては、定期的にシーズンユニフォームを貸与するなど、そのタイミングや手法はさまざまです。
そして、ヘアメイクを直すのもアパレルショップならでは。
人から見られる職業は、身だしなみにも気を付けているのですね。
釣り銭準備
レジ会計を店内で行うところでは、所定の場所に釣り銭を保管しています。
ファッションビルやショッピングセンターに属しているショップは、各テナント専用の保管金庫に釣り銭を各自で保管。
金庫の鍵を持ち保管金庫まで釣り銭を取りに行ったら、店舗に戻り釣り銭金額を確認してレジ内に移します。
このとき両替が必要であれば、開店前に済ませておきます。
ほとんどの商業施設ではテナント専用の両替機を設置していますが、両替機がない場合は近隣の銀行で両替を行います。
前日のレジ済め時に釣り銭の両替が必要と判断できるときは、翌日のスタッフへ伝達をしておくのと作業がスムーズです。
朝礼
開店準備が整ったら朝礼を行いますが、百貨店では所属する部やフロアごとに実施しているところもあります。
朝礼の目的は、当日の予算や行動目標、前日までの予算進捗率、実施中のイベントといった情報共有。
百貨店の合同朝礼においては、目標やイベントの共有と併せてポイントカード取得の進捗状況の確認なども取り入れています。
開店
おもに百貨店では、開店から数分間は各テナントのスタッフがショップの入り口に立ち、開店と同時に来店されたお客さまにごあいさつをしています。
通路を歩き自店の前を通るタイミングで、「おはようございます いらっしゃいませ」とお辞儀をします。
お辞儀の角度は約30度、あいさつをするときは相手に届く声と明るい笑顔を意識しましょう。
スタッフが複数名いる場合は、朝のあいさつ担当は1名で行うところが多くなりますが、たくさんのお店から自店が所属する商業施設を選んでいただき、朝一番にご来店いただいたことへの感謝の気持ちを込めたごあいさつを。
デスクワーク
比較的動員数が少ない午前中は、日々の売上げや予算、在庫管理にまつわるデスクワークを行います。
帳簿記入やPC入力、本部や系列店への連絡もこの時間帯に行うイメージです。
また、客注(※)の手配も午前中に済ませるのがベスト。
客注は品番やサイズ、色の指定がある商品を取り寄せるため、端末での在庫確認後に本部や系列店との連絡などである程度の時間を要します。
そのため、動員数が増える夕方以降は避けて行うのが暗黙のルールとなっています。
目的の商品が見つかったときは、客注されたお客さまへの電話連絡を。
おおよその入荷時期、入荷の際は再度ご連絡する旨をお伝えしてください。
※ 客注 お客さまから注文を受けた商品のこと
商品整理・ストック整理
店内の商品整理は常に、ストック整理はスタッフが複数名いるときや納返品などで在庫量が変動した際に行います。
この業務で注意したいのが、商品整理とストック整理だけに集中しすぎないことです。
作業に夢中になり、来店されたお客さまに気付かなかったり、声がけのタイミングを逃してしまうのは本末転倒。
商品整理は店頭の商品を見やすく整え、ストック整理は目的の商品や品出しをスムーズに行うために欠かせません。
これらの業務も、すべてのお客さまにショッピングを快適に楽しんでいただくために行っていることを忘れずにいてくださいね。
昼休憩・夕方休憩
アパレルショップ勤務には、昼と夕方のそれぞれに休憩時間がもうけられています。
休憩時間配分はショップやメーカーによって異なりますが、昼休憩1時間、夕方休憩30分とするところが多いようです。
ほとんどの商業施設では従業員専用の休憩室が設置され、百貨店においては従業員食堂も完備されています。
従業員の多くは従業員食堂と休憩室を利用していますが、ときには近隣のカフェまで足を延ばすなど、その時々の気分や状況に応じて休憩場所を変えるスタッフも。
納品処理
納品のタイミングはシーズンや時期によって変動しますが、週に1~2回ほど納品処理を行います。
お店に届いたダンボールを開封したら、まずは検品作業から。
同胞の納品伝票と実際に入っている商品を照らし合わせて、品番とサイズ、カラーそれぞれの枚数を確認したら、店頭出し分とストック分を仕分けしていきます。
ハンガーがけ商品はハンギング、棚もの商品はたたんで所定の位置に。
ハンギングとたたみの選別、陳列場所などは、店長の指示に従って進めましょう。
返品処理
返品処理を行うのも時期によって異なりますが、大きな返品作業は月に1~2回、系列店への商品移動は週に1~2回ほどといったイメージです。
系列店への商品移動は、各店舗の売れ筋商品を交換してそれぞれの売り上げアップを目的としています。
月に1~2回の返品作業は、販売期間が終了した商品を本部倉庫に戻すために実施。
各店舗から返送された商品は、再度仕分けされてアウトレットショップへと郵送されます。
このように商品の入れ替えを定期的に行うことで、常に新しい商品展開とストックルームスペースの効率化を維持しているのですね。
ディスプレイとレイアウト
日々の売り上げを左右するのが、ディスプレイとレイアウト。
ディスプレイは通路を歩くお客さまの目に留まり、レイアウトは売れ筋商品づくりに大きく影響します。
どちらも本部から送られてくる指示書を参考に作業を進めますが、お店の客層も考慮しながら調整するのがベスト。
場合によっては商業施設のイベントに合わせることもあるため、打ち出しアイテムやテイスト、カラーなどは本部と店舗、館との兼ね合いを図りましょう。
商品の魅力をいかにして引き出すかは、ディスプレイとレイアウトにかかっているといっても過言ではありません。
接客販売
接客販売は、その日の売り上げに直結する重要性の高い業務です。
展開する商品と客層、ニーズに合わせて、柔軟に対応できる接客が理想的。
ファーストアプローチ→セカンドアプローチ→ニーズチェック→商品提案→
商品説明→商品の絞り込み→試着→説明と問いかけ→コーディネート提案→
クロージング→レジ会計→お見送り
が一連の流れとなりますが、合間には雑談や日常会話を入れ込みつつ接客を進めていきます。
「セカンドアプローチのあとはニーズチェックをしなくちゃ!」など、接客のプロセスにとらわれるのではなく、「お客さまが探している商品を見つけてあげよう」という意識がスムーズな接客のコツ。
また、テンポのよい接客とじっくりと時間をかけた接客など、お客さまのタイプに合わせたスピードコントロールも視野に入れて。
レジ締め
遅番スタッフが必ず行う閉店業務がレジ締め。
店長やサブ店長主体で進めますが、百貨店の集合レジシステムではレジ締め作業はありません。
まずは日計レシートを出して、現金売上高と釣り銭金額を確認します。
現金売上高と釣り銭が合っていたら、クレジット伝票をまとめて、店舗控えとクレジット会社控えとを分けて所定の場所に。
万が一現金売上高と釣り銭が合わない場合は、レシートとタグを照らし合わせてレジの打ち間違いなどをチェックします。
また、会計時に外したタグ枚数とレジの販売枚数を照らし合わせたり、タグの入力ミスなども確認。
一連のレジ締め作業が終わったら、売上金の納金→釣り銭を保管金庫に収納します。
レジ締め時の集計表記入は当日中に、日々の売り上げと在庫管理にまつわる集計は翌日の早番スタッフが担当するといった流れが一般的です。
業務のすべてが売り上げにつながります
業務の順序はその日の状況やシフトなどによって変動したり、それぞれの業務に付随する作業もありますが、アパレル販売員はこういった仕事をこなしています。
売り上げづくりに欠かせない仕事=『接客』というイメージが強いと思いますが、売れる接客の実現はディスプレイやレイアウト、納返品業務、清掃作業など、さまざまな業務があるからこそなのですね。
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