アパレルショップの年末商戦~12月の客層と売れる接客のコツ
こんにちは!アパレル・食品販売のお仕事をご紹介している東商のブログ担当です!
12月といえば、忘年会やクリスマス、年越しといった行事が目白押し。
ショップ店員として年末ならではのイベントニーズには備えておかなければいけません。
そこで今回は、12月のアパレルショップで多く見受けられる客層の特徴、それぞれの客層に適した接客方法、そして確実に売れる商品について解説していきます。
12月行事の重要性
12月は年間行事のなかでもとくに、重要性の高いイベントが詰め込まれています。
また、職場や家庭だけではなく、友人知人などに会う機会が必然的に増えるのも特徴的で、さまざまな性別年代の人たちがイベントを楽しみにしているもの。
そして、アパレルショップを含む小売業だけではなく、飲食業やサービス業、ホテル業界や観光業界における年間売り上げは、12月の売り上げによって業績が左右されるといえるでしょう。
そのくらい、12月の集客や売り上げは重要性がとても高いのです。
クリスマスプレゼントを贈りあう
「毎年12月は必ずクリスマスプレゼントを贈りあう!」という人が多いかと思いますが、クリスマスニーズは集客と客単価が大幅に伸ばせるのです。
靴やバッグ、ストールやマフラー、アクセサリーといったファッションアイテムから、ニットやワンピースなどのアパレル製品もギフトニーズとして稼働します。
また、コートなどの高単価商品も売りやすくなるのです。
新しい洋服が欲しくなる!
ショッピングや外食、忘年会などを控えた人たちの多くは、それらの外出で着用できる洋服に必要性を感じています。
自宅でも使えるアイテムやリモート飲み会用のトップスを求める人が増えるかもしれません。
オンオフ兼用で着られる起毛素材のカーディガンやパーカー、ロゴやイラスト、ビジューをあしらったTシャツやカットソー、重ね着もできるワンピースも消化できるでしょう。
ボーナスで買いものをする
昨今の賃上げの影響でボーナスが上がっている人も多いです。12月は『ボーナス商戦』がやってきます。
ボーナス支給後のニーズは千差万別ですが、複数のアイテムをまとめて購入するケースもめずらしくありません。
また、普段は敬遠しがちな高単価商品も稼働するため、デザイン性の高いコートやレザージャケット、ダウン、リアルファーアイテムの品ぞろえも重要に。
客層にも変化がみられます
年末が近づくと、アパレルショップの客層にも変化が。
従来であればOL層が中心のお店でも、12月に入るとカップルや男性客、家族連れが来店する日も多くなるでしょう。
そのため、ボーナス商戦とギフトニーズの客層を予測した接客体制に移行しなくてはいけません。
このあとは、12月に増加する客層ごとの接客方法やコツなどを解説しましょう。
家族連れでアパレルショップ
12月のアパレルショップにおいて、もっとも増加する客層が家族連れです。
家族や親類に贈るクリスマスプレゼントを探したり、ボーナスが支給された家庭のショッピングなど。
家族連れを接客する場合、ご両親にも話しかけながら会話を進めていきます。
また、お子さま連れの方には、子どもにも話しかけたり、試着中は子どもの相手をするといった対応を心がけて。
家族三世代
祖父母と孫、孫の両親と、家族三世代での来店率も高まります。
その多くは、祖父母が孫へ、ご両親が娘や息子に購入するパターンがスタンダード。
家族三世代の接客も家族連れと同様、祖父母やご両親ともしっかりとコミュニケーションをとりましょう。
祖父や父親はとくに、店内に入らない方も。
ご本人が試着室に入ったら「今ご試着されています」とさりげなく伝えたり、試着を終えたときに「ご試着されましたので、見てあげてください」と笑顔で声をかけてください。
カップル
クリスマスニーズが増える12月は、カップルやご夫婦での来店も多くなる傾向に。
カップルやご夫婦の場合は、少しゆったりとした接客を意識しましょう。
ファーストアプローチからセカンドアプローチの間隔を長めにする、お二人の会話中は割って入らないといった気配りが大切。
また、女性がご試着中は試着室の近くにイスを置き、「どうぞおかけください」とお連れさまをご案内するなどの配慮を。
友人同士
平日の17時以降や週末には、友人同士での来店も増えてきます。
この場合は、共通の友人へのプレゼントやなんらかのイベントで使う商品を探しているケースが多いようです。
友人同士もカップルと同様に、ご本人たちの会話を尊重するのがベスト。
ご友人を含めた会話では、相づちやうなずきを取り入れた共感トークを意識しましょう。
データ活用で年末商戦の売上アップ:顧客ニーズを読み解く
クリスマスプレゼントやボーナス商戦のニーズを的確に捉えるには、POSデータや顧客データを活用した戦略が不可欠です。
2025年の今、データに基づく接客や在庫管理は、顧客満足度を高め、売上アップに直結します。
このセクションでは、データを使った顧客ニーズの読み解き方と、繁忙期を勝ち抜く具体的なテクニックを紹介します。
過去の12月売上データから人気商品を予測
過去の売上データは、12月のニーズを把握する強力なツールです。クリスマスやボーナス商戦で売れる商品の傾向を分析することで、効果的な品揃えと接客が可能になります。
売上データの分析:前年の12月データから、どの商品カテゴリー(例:コート、マフラー、アクセサリー)が人気だったかを確認。特に家族連れやカップル向けのギフト商品の売れ筋を特定。
トレンドの反映:2025年のトレンド(例:サステナブル素材のニット、ユニセックスデザイン)を考慮し、売上データと照らし合わせて注力商品を選定。
実例:過去データで「キッズ向けマフラー」が家族連れに人気だった場合、店頭に専用ディスプレイを設置し、「クリスマスギフトに最適!」とアピール。
顧客の購買履歴を活用したパーソナライズ提案
顧客データ(購買履歴やオンライン閲覧履歴)を活用すると、個々のニーズに合わせた接客が可能です。パーソナライズされた提案は、顧客の信頼感を高め、セット購入やリピートを促進します。
購買履歴の確認:POSシステムやCRMツールを使って、来店客の過去の購入品を把握。たとえば、昨年コートを購入した顧客に「今年は新作のストールはいかがですか?」と提案。
オンライン閲覧データの活用:オンラインで閲覧した商品を店舗で提案。顧客が「サイトで見たバッグを見たい」と言う前に、「こちらのバッグをご覧になっていましたか?」と先回りして案内。
実例:カップル客の女性がオンラインでワンピースを閲覧していた場合、試着を促しつつ「このワンピースに合うアクセサリーもご紹介します」とセット提案。
データに基づく在庫管理で機会損失を防ぐ
年末商戦では、在庫切れによる機会損失を防ぐことが重要です。データを使って需要を予測し、在庫を最適化しましょう。
リアルタイム在庫管理:オンラインと店舗の在庫を同期し、リアルタイムで確認。たとえば、オンラインで人気のレザージャケットが店舗で品薄なら、早めに補充を依頼。
需要予測:過去データやオンライン閲覧傾向から、ボーナス商戦で売れる高単価商品(例:ダウンコート、リアルファーアイテム)を優先的に在庫確保。
実例:家族連れが増える週末前に、子供向けギフト商品(例:キッズニット)の在庫を多めに準備し、売り逃しを防ぐ。
データ活用を店舗スタッフ全員で実践
データ活用の効果を最大化するには、スタッフ全員がデータを理解し、接客に活かすことが重要です。繁忙期でもスムーズに運用できる体制を整えましょう。
スタッフ教育:POSシステムやCRMツールの使い方を事前研修。たとえば、「購買履歴の確認方法」や「売上データの見方」を簡潔に指導。
データ共有の仕組み:朝礼やシフト交代時に、売れ筋商品や顧客ニーズのデータをスタッフ間で共有。たとえば、「今日のカップル客はギフト用アクセサリーを多く購入」と伝える。
実例:友人同士の来店客に対し、スタッフがデータから「このTシャツはイベント用に人気です」と提案し、友人同士の会話に合わせて共感トークを展開。
デジタル接客で年末商戦を強化:オンラインと店舗の連携
12月の年末商戦は、アパレルショップにとって売上を最大化する絶好の機会です。
2025年の今、顧客の購買行動はオンラインとオフライン(O2O)の融合が進み、デジタル接客が成功の鍵を握っています。
クリスマスプレゼントやボーナス商戦のニーズに応えるため、オンラインでの事前リサーチや予約と、店舗でのスムーズな接客を連携させる方法を解説します。デジタルツールを活用した接客術で、顧客満足度と売上を同時にアップさせましょう!
オンラインでの事前リサーチに対応する
多くの顧客が、クリスマスギフトやボーナスで購入する高単価商品をオンラインでリサーチしてから来店します。
たとえば、SNSで人気のコートやバッグをチェックし、店舗で試着を希望するケースが増えています。
在庫確認の迅速化:店舗スタッフはタブレットやPOSシステムを使って、顧客がオンラインで見た商品の在庫を即座に確認。
たとえば、「このバッグはオンラインで人気ですが、店舗に在庫がございます。試着されますか?」と提案。
事前予約の活用:オンラインで商品を予約し、店舗で試着・購入するサービスを導入。顧客が来店前にサイズやカラーを指定できるため、接客の効率が上がります。
実例:家族連れがオンラインで子供用のマフラーを予約。来店時に「ご予約のマフラーはこちらです」とすぐに案内し、親子で試着を楽しめる環境を整える。
SNSを活用したクリスマスキャンペーンの提案
InstagramやTikTokを活用したクリスマスキャンペーンは、若年層やカップルの来店を促進します。
店舗スタッフがSNSでの情報発信に参加することで、デジタル接客の効果が倍増します。
ギフトガイドの投稿:店舗の公式アカウントで「クリスマスギフト特集」を作成。たとえば、「カップルにおすすめのペアアクセサリー」や「家族向けエコバッグ」を紹介し、来店を促す。
ライブコマースの導入:リアルタイムで商品を紹介するライブ配信を実施。スタッフがコートやニットの着こなしを披露し、視聴者からの質問に答える。
コメントで「試着したい」とリクエストがあれば、店舗での対応を案内。
実例:友人同士の来店客が「Instagramで見たワンピースを見たい」と来店。スタッフが投稿を参考に商品を提案し、SNS限定クーポンを適用して購買を後押し。
店舗でのデジタルツール活用
店舗内でのデジタルツール活用は、顧客の購買体験を向上させ、売上アップに直結します。特に繁忙期の12月では、効率的かつパーソナライズされた接客が求められます。
タブレットでの商品提案:顧客が試着中にタブレットで関連商品(例:コートに合うストールや靴)を表示。「このコートにはこちらのマフラーが人気です」と提案し、セット購入を促す。
QRコードで情報提供:商品タグにQRコードを設置し、顧客がスマホで素材やお手入れ方法を確認できるように。サステナブル素材のアイテムなら「リサイクルポリエステル使用」といった情報を強調。
実例:カップルが試着中、男性客がQRコードでコートの詳細をチェック。スタッフが「このコートは防水加工済みで、冬のデートに最適です」と会話をつなげ、購入意欲を高める。
オンラインと店舗のスムーズな連携のコツ
デジタル接客を成功させるには、オンラインと店舗の情報共有が不可欠です。スタッフ全員がデジタルツールに慣れ、顧客のニーズに迅速に対応する体制を整えましょう。
スタッフ教育:デジタルツール(POSシステム、SNS運用)の使い方を事前にトレーニング。たとえば、オンライン予約の確認手順やライブ配信でのトーク術を練習。
在庫管理の統一:オンラインと店舗の在庫をリアルタイムで同期。顧客が「オンラインで見た商品がない」と感じないよう、正確な在庫情報を提供。
顧客データの活用:オンラインでの閲覧履歴や購買データを店舗で活用。たとえば、過去にオンラインでニットを購入した顧客に「今年の新作ニットはいかがですか?」と提案。
【ヒント】:12月は忙しい時期なので、スタッフ間でデジタルツールの役割分担(例:SNS担当、在庫確認担当)を決めると効率が上がります。さあ、デジタル接客で年末商戦を勝ち抜きましょう!
年末商戦は距離感とスピードコントロールがカギ!
12月に増える客層には、距離感とスピードコントロール、お客さまのペースを尊重した接客姿勢が必須。
また昨今はデジタル接客やオンラインの対応も必要になっています。
今回解説した接客対応と品ぞろえを参考に、居心地のよさと安心感のあるアパレルショップをめざしてくださいね。
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