アパレル販売員向け 冬コートのサイズ直しと採寸方法
こんにちは!アパレル・スイーツ販売のお仕事をご紹介している東商のブログ担当です!
冬コートが売れる11月と12月は、アパレルショップにとって重要な時期。
そして2020年はとくに、コロナ禍によるマイナス分を取り戻さなくてはいけません。
そこで今回は、冬コートのサイズ直しをするときのコツや注意点、採寸方法についてわかりやすく解説していきます。
サイズによる売り逃しを防ぐためにも、お直し対応を可能にすることがキーワードとなるのです。
お客さまが求めるサイズ感を知る
ここ数年のアウター傾向をみると、一般的なサイズよりも大きくデザインされたビッグシルエットやオーバーサイズが主流となっています。
ですが、お客さまの年代やテイスト、ニーズ、好みなどにより、希望されるサイズは多種多様。
まずは、ご本人のサイズとニーズ、ご希望のテイストなどを確認したうえで、よりご希望に近い商品を提案してください。
サイズの確認はストレートに
お客さまに商品提案を行う際はもちろん、その方に合うサイズをおすすめするのがベストです。
ご希望の商品が決まったら、試着しながらサイズを確認。
「こちらはビッグシルエットですので、一般的なMサイズよりも全体的に大きめにデザインされておりますが、着心地などはいかがでしょうか」というように、お客さま自身の見解や率直な感想をたずねてください。
アパレル販売員必見!お直しの提案トーク
「あまり大きいサイズは着慣れないので、違和感がありますね」など、サイズ感を気にされたり、展開サイズでの対応が難しい場合はお直しの提案を。
「全体的にすっきりとしたシルエットがご希望でしたら、1~2箇所ほどお直しをするだけでお好みのサイズ感でお召しいただけます」など、シンプルに説明。
お客さまによい反応がみられたときは、「一度ピン打ちをして、イメージを確認されてはいかがでしょうか」と具体的に提案しましょう。
採寸やピン打ちは鏡を見ながら
お直しをする際はお客さまに鏡の前に立っていただき、コートのボタンやファスナーを締めた状態で行います。
ここで大切なのは、普段着られているサイズ感やお好みのシルエットなどを伺いながら、ピン打ちを進めることです。
こちらの判断のみで黙々と作業を進めると、不安を感じるお客さまがいるということも念頭に置きましょう。
サイズ直し:袖丈詰め
まずは普段の袖丈を伺い、おおよその目安を確認します。
地厚な素材の場合は、肘と手首の中間あたりや二の腕付近でピン打ちを進め、鏡を見ながら調整していきます。
袖口から離れたところでピン打ちをすることで、生地の厚みから生じる誤差を軽減できるのです。
また、袖丈を詰めるときは袖口のボタン位置を移動するお直しも必要となります。
着丈詰め
着丈詰めの場合は、お好みの着丈の確認とおすすめする着丈を提案しながら作業を進めてください。
そして鏡越しにピン打ちを行い、微調整をしていきます。
着丈を調整する際は、鏡から少し離れた位置に立っていただくのがポイント。
至近距離で見おろした着丈は実際よりも長く見えるため、最適な位置にお客さまを誘導しましょう。
肩幅詰め
肩幅詰めにおいても、お好みのサイズ感の確認とおすすめサイズの提案が必須。
「おそらくこのくらいですと、すっきりと着られて身動きも楽なのではないかと思います」といった説明をしながらピン打ちを。
肩幅詰めのお直しは、肩の中心あたりの位置に袖付けと平行にピンを打っていきます。
身幅(脇)詰め
前身頃や後ろ身頃が大きいときは、身幅(脇幅)詰めを行います。
前後に入っているダーツ(縫い目)をつまむようにしながらピンを打ち、前後左右のバランスと全体的なサイズ感を調整していきます。
左右にダーツがないデザインでは背中心にピンを打ちますが、大幅に詰める場合は新たにダーツを入れるお直し方法がおすすめです。
生地の厚みを考慮して
冬コートのお直しで気を付けなければいけないのが、生地の厚みによる採寸の誤差。
ウールコートや起毛素材、ファー素材の着丈や袖丈詰めでは、採寸方法を工夫しましょう。
袖丈詰めでは、肘と手首の間くらいをつまみながら鏡越しで袖丈を調整し、最適な長さを見極めたら袖口と平行にピンを打ちます。
着丈詰めの場合は、ヒップ位置くらいの生地を手で持ち上げながら、好みの長さを確認。
そして、その長さに合わせて裾もしくは太もも位置くらいにピン打ちをしていきます。
お直し代金は変動します
工料(お直し代金)は、裏地の有無や素材の特性、直すセンチなどによって変動します。
また、レザー(本革・合皮)の場合は、通常の2倍ほどの工料がかかることも覚えておきましょう。
特殊素材や大幅なお直しを受ける際には、お直し代金や仕上がり予定日などを修理業者にあらかじめ確認するのが鉄則。
冬コートのお直しで顧客満足度をアップ!
自分のサイズにぴったりなアイテムは着心地がよく、大切に着たいと思うものです。
これは、お直しによって顧客満足度を高められるということ。
みなさんがお直しをするときにもぜひ、ピン打ち前のヒアリングやていねいな微調整を実践してくださいね。
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